日本史 第5話 【神代5】

日本史

5話からは大国主命おおくにぬしのみこと(オオクニヌシ)を中心とした国譲りのお話、いわゆる出雲神話のお話となります。

この記事では、日本神話における「国づくり」の物語を通して

・オオクニヌシがどのように日本を発展させたのか

を分かりやすく解説します。

オオクニヌシ

因幡の白ウサギ

スサノオが出雲に宮殿を建ててから少し時を下りその子孫に大国主命おおくにぬしのみことという神が居ました。

因幡(鳥取県)に居るヤガミヒメと言う神に求婚する為、オオクニヌシとその兄弟たちは西へ向かって旅立ちます。

オオクニヌシは兄達にいじめられいつも荷物を担がされていたせいで兄達に遅れて進んでいる途中、一羽のウサギが皮を剥かれて赤裸の状態で苦しんでいるのを見かけます。

ウサギが言うには怪我をして苦しんでいた所通りがかった男たちに騙され海水で身体を洗ってしまい痛くて仕方がないとの事でした。

オオクニヌシは騙したのは自分の兄達だと気づき謝罪の意も込めて

「すぐに川の真水で体を洗っておいで、その後蒲の穂で体を包めばすぐに良くなるよ」

と処置の方法を伝えます。

ウサギはその通りにすると肌はすっかり良くなり
「ヤガミヒメはあなたみたいな優しい方を選ぶでしょう」
と予言を残しました。

その予言通りヤガミヒメは兄達ではなくオオクニヌシを夫として選びます。

これに納得できない兄達はオオクニヌシを殺してしまいました。

しかしこれを嘆いたオオクニヌシの母はカミムスミという神に頼みオオクニヌシを蘇らせます。

「このままでは再び兄達が貴方を殺してしまうでしょう、オオヤビコノカミの所を頼りなさい」

そう言われてオオヤビコノカミの所へ行くと

「根の堅洲国へお行きなさい、そこにあなたのご先祖であるスサノオ様が居られるからそのお方に助けを求めるのがよいでしょう」

オオクニヌシは根の堅洲国へ向かいます。

スセリビメ

根の堅洲国ねのかたすくにへ辿り着いたオオクニヌシはスサノオの宮殿の門を叩くとスセリビメという女性が出てきて二人は目が合った途端に恋に落ちます。

スセリビメがオオクニヌシを父のスサノオに紹介するとスサノオはオオクニヌシが娘に相応しいか試す為いくつかの試練を与えます。

スセリビメの協力もあり何とか試練を乗り越えますがスサノオのいびりが続くのでスセリビメを連れてスサノオの太刀を盗んで駆け落ちを始めます。

それに気づいたスサノオは逃げていくオオクニヌシ達を追いかけますが黄泉比良坂よもつひらさかまで追った所二人の姿が遠くなっていたので二人を認める事にして
「娘と一緒に天にも届くほどの宮殿を建てて達者に暮らせ」
と叫び彼らを見送るのでした。

その後オオクニヌシは言いつけ通り兄達を出雲から追い払い、そこに国を作る事にしました。

国造り

スクナビコ

オオクニヌシが国作りに励んで御大の岬(島根県:美保町)に居ると船に乗ってこちらへやって来る神と出会います。

少彦名命 Sukunahikona no mikoto 日本国開闢由来記1.jpg
歌川国芳https://www.britishmuseum.org/collection/object/A_1942-0214-0-11-1,大国主命の前に現れる波に乗った少彦名命: パブリック・ドメイン, リンクによる

その神の名をスクナビコといいオオクニヌシの国作りに協力してくれる事になりました。

二人は兄弟の様に仲が良く共に世界を周り国を治める為の様々な方法を学びます。

農業のため害鳥や害虫を取り除く方法や、病気の治療法を見つけ出す等の努力で国は安らぎ富んでいきます。

国が発展してきた為スクナビトは自分の役割は終わったと考え遠くの自分の世界へ帰ると決めました。

「立派な国が出来た。でもまだ不十分な所もあるから完成を目指せ」

と言い残しスクナビコは常世国と呼ばれる世界へ帰っていきました。

スクナビコナは、農業や医療などの知識をもたらす存在として描かれており、
これは古代における技術や文化の発展を象徴していると考えられます。

国の完成

スクナビコが帰った後オオクニヌシは一人で国作りを進めます。

しかし一人で国作りを進めるのは限界がありました、またスクナビコに言われた不出来な部分も分かりません。

そこに海を照らしてやって来る神-大物主神おおものぬしのかみ-がオオクニヌシの前に現れます。

「俺の名はオオモノヌシ、見た所お前の国は未完成だが俺を神として祀るのなら国を完成させてやってもいいぞ、ただし青垣の東の山を見つけ出し立派な宮を作って俺を祀れ」

オオクニヌシはその山が大和(奈良)の三輪山の事だと突き止めそこにオオモノヌシを祀ります。

こうしてついに彼の国は完成を見るのでした。

この時オオモノヌシを祀った三輪山はその後の時代も神聖なる山として祀られ、現在も三輪山自体を御神体をする日本最古の神社である大神神社と共に今に残っています。
自然そのものを神として祀る考え方は、日本の信仰の大きな特徴の一つです。
また、この三輪山一帯を本拠地にしたのが天皇の一族で、現在の皇室のルーツのある地だと考えられます。

この国づくりの神話は、単なる物語ではなく、
人々がどのようにして社会や国を形成していったのかを表しているとも考えられます。

5話のまとめ

5話では出雲神話のうち、国造りを扱いました。

オオクニヌシはスサノオの直系の子孫であり、土着の神、所謂『国の神』です。
(高天原系の神を『天の神』地上で産まれた神を『国の神』と呼びます。)

彼は出雲国を中心としてスクナビコと共に地上の葦原中国あしはらのなかつくにを繁栄させました。

この神話は、国がどのように発展し、整えられていったのかを描いた物語でもあります。

また、神話の舞台とされる出雲地方には現在も出雲大社が存在し、オオクニヌシは主祭神として信仰されています。

5話のポイント

✔スサノオの子孫、大国主命が葦原中国を繁栄させた
✔スクナビコが多くの技術をもたらした
✔国づくりの神話は、社会や文明がどのように形成されたかを示している
✔大和(奈良県)の三輪山にオオモノヌシの神が祭られた

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