安積国造神社

神社 仏閣

安積国造神社について

福島県郡山市清水台1丁目6-23に鎮座する安積国造神社(あさかくにつこじんじゃ)は、駅からほど近く、気軽に立ち寄れる「市街地の静けさ」を感じられる神社です。

繁華街の喧騒から少し歩いて、参道を抜けるとまるで別世界のような落ち着いた空気。地元の人々から「郡山の総鎮守」として親しまれており、年間を通して訪れる人の姿が絶えません。

ご祭神
  • 天湯津彦命(あめのゆつひこのみこと)
  • 和久産巣日神(わくむすびのかみ)
  • 八幡大神(はちまんおおかみ)
  • 稲荷大神(いなりおおかみ)
ご利益 五穀豊穣・産業繁栄・厄除開運・学業成就・交通安全・地域安泰 など

歴史

創建

安積国造神社は、『日本書紀』や『古事記』の神武天皇記に登場する邇芸速日命にぎはやひのみことと共に天下った天湯津彦命あまのゆつひこのみことの子孫である比止禰命ひとねのみことが、第13代成務天皇の勅命を受けて、安積あさかの国造となったことに始まります。

比止禰命ひとねのみことは赤木山に祖神・天湯津彦命あまのゆつひこのみことと食にまつわる神である和久産巣日神わくむすびのかみを祀り、安積の地を開拓して田畑を整え、農業や牧畜を奨励しました。やがて比止禰命は両神とともに赤木山の社に祀られ、「国造神社」と呼ばれるようになります。

邇芸速日命については↓

中世

その後、平安時代初期頃には坂上田村麻呂が東征の折に宇佐八幡大神を合祀し、平安後期には源頼義や源義家も戦勝祈願や神領寄進を行うなど、武将たちからの信仰も篤い神社として発展しました。

近現代

明治に入ると1872年には赤木山の国造神社もそこに合祀され、三社を合わせて現在の「安積国造神社」と称するようになりました。

古くから郡山の総鎮守として崇敬され、旧社格は県社となります。

さらに、この地は幕末の吉田松陰や岩崎弥太郎に影響を与えた儒学者の安積艮斎あさかごんざいの誕生地としても知られ、彼の自筆による「門人帳」には2,282名の弟子の名が記され、現在は福島県の重要文化財に指定されています。

安積国造神社のみどころ

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Saigen Jiro投稿者自身による著作物, CC0, リンクによる

JR郡山駅から歩く事数分、市街地の中に立派な鳥居が見えます。

拝殿・本殿どちらも木造建築で、特に拝殿は文化7年(1810年)再建の記録が残っており、時の流れを感じる佇まいが魅力的です。

また、学問の神様を祀る小社が境内にあり、受験や学びの節目に参拝する若者の姿も散見されます。そんな「静けさ・敬意・期待」が混じった空気が、ここにはあります。

アクセス

所在地 福島県郡山市清水台1丁目6-23
電話番号 024-932-1145
御朱印 あり
営業時間(社務所対応) 9:00〜17:00頃(参拝は終日可)
電車でのアクセス JR「郡山駅」西口から徒歩約6〜10分
公式サイト http://www.asakakunituko.jp/
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