酒列磯前神社について

「酒列磯前神社」は、茨城県ひたちなか市に鎮座する神社です。
創建は斉衡3年(西暦856年)と伝えられており、平安時代から続く歴史あるお社で、
主祭神は 少彦名命(すくなひこなのみこと)とされています。
また、「病気平癒」「健康長寿」「酒造・醸造の守護」などのご神徳でも知られており、また太平洋を望む台地上にあるため、自然の中で心が静まる場所としても人気があります。
| ご祭神 |
少彦名命(すくなひこなのみこと) 大名持命(おおなもちのみこと) |
|---|---|
| ご利益 | 病気平癒・健康長寿・医薬の守護・酒造・醸造繁栄・産業振興・商売繁盛・金運上昇(宝くじ祈願) |
歴史
創建

歌川国芳 – https://www.britishmuseum.org/collection/object/A_1942-0214-0-11-1,大国主命の前に現れる波に乗った少彦名命: パブリック・ドメイン, リンクによる
創建は平安時代で、856年の頃と言われています。
『日本書紀』に登場する建国の神『大国主命』と共に国造りを行った『少彦名命』が御降臨になった、という記録が『日本文徳天皇実録』に残されていると伝えられています。
具体的には平安時代に「私はスクナヒコ、国造りの後に一度東の海へ旅立ったが今民を救うために戻って来た」と宣言し、この神社を創建したと伝えられています。
少彦名命について詳しくは↓
中世以降
酒列磯前神社は、平安時代に創建されたのち、長い年月のあいだに一時荒廃の時期を迎えます。古くは、現在の第一鳥居付近が旧社地であったとも伝えられていますが、戦乱や時代の移り変わりによって社殿が損なわれしまいます。

不明 – 京都大学付属図書館所蔵品, パブリック・ドメイン, リンクによる
しかしその後、江戸時代に入ると、水戸藩二代藩主・徳川光圀公(いわゆる水戸黄門)が、神社の荒れ果てた様子を知り、再興を命じました。光圀公の志は三代藩主・徳川綱條公に引き継がれ、綱條公の代に現在の地へと遷座され、社殿が整備されたと伝えられています。
現代
こうして酒列磯前神社は、江戸の世に再びその威容を取り戻しました。社殿はその後も修繕・改築を経ながら守り継がれ、昭和12年(1937年)には近代的な造営が完成し、現在の社殿の姿となりました。
境内のみどころ
参道の樹叢(じゅそう)

社殿へと続く参道の両側には、樹齢300年以上とも言われるヤブツバキ、タブノキなどが密生し、「緑のトンネル」のような景観をつくり出しています。
特に椿(ツバキ)の季節には、参道に赤い花びらが落ちる風景がとても幻想的です。
本殿・拝殿

境内案内によると、本殿・拝殿の構えや、社殿内の天井画、さらには「リスとぶどうの彫刻」という作品もあり、歩いていて「おぉ…」と感嘆を漏らすような造りがあります。
眺望と立地

岬の台地上、太平洋を間近に望む立地もこの神社の魅力の一つ。例えば海辺の植物が混じる森が境内背後に広がっているという解説があります。
「亀さん」の石像・宝くじ当選伝説

ちょっとユニークなポイントとして、「幸運の亀さん」として知られる亀の石像があり、宝くじ高額当選の祈願でも有名になっています。
アクセス
| 所在地 | 茨城県ひたちなか市磯崎町4607-2 |
|---|---|
| 電話番号 | 029-265-8220 |
| 御朱印 | あり |
| 営業時間 | 8:00~16:00 |
| アクセス | ひたちなか海浜鉄道湊線「磯崎駅」より徒歩約10分。 |
| HP | 公式サイトを見る |



