高家神社

神社 仏閣

高家神社について

南房総市に鎮座する高家神社は、主祭神に料理の神として崇められる磐鹿六雁命(いわかむつかりのみこと)=尊称「高倍神(たかべのかみ)」を祀る「料理の祖神」として知られる神社です。
ここは国内で唯一料理の神を祀る神社で、「料理にまつわる技・道・守り神」と言われ、料理人や醤油・味噌などの醸造業に携わる方々からも参拝が絶えないスポットとなっています。

御祭神 ・磐鹿六雁命(いわかむつかりのみこと)
ご利益 料理技術の向上

歴史

磐鹿六雁命(いわかむつかりのみこと)

磐鹿六雁命 出典:料理界之祖神磐鹿六雁命御尊影「尾竹國観」

まず最初にご祭神である磐鹿六雁命いわかむつかりのみことについて、あまり聞き慣れない神様ですのでここで説明しておきましょう。

磐鹿六雁命いわかむつかりのみことは『日本書紀』によると、景行けいこう天皇の御代で、天皇の「安房国あわのくに」(千葉県南部)巡行の際にはまぐりを調理して差し出した所、天皇は絶賛し、調理の腕を買われて『膳大伴部かしわでのおおともべ』という大和朝廷の料理係に任命されました。

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景行天皇:Published by 三英舎 (San’ei-sha) – “御歴代百廿一天皇御尊影”, パブリック・ドメイン, リンクによる

磐鹿六雁命いわかむつかりのみことの子孫が編纂したと言われる『高橋氏文』にはさらに詳しく書かれており、景行天皇53年(西暦123年)磐鹿六獦命いわかむつかりのみことは皇后に「珍しい鳥を捕まえよ」と命じられて捜索していましたが、とうとう鳥を見つける事は出来ず、困り果てていた所、偶然浜辺でカツオと蛤を拾います。

丁度この時、安房国あわのくにを巡行していた景行天皇は皇子であるヤマトタケルの東国遠征を深く思慮していました。

そんな天皇に拾ったカツオと蛤を調理して煮物や焼物として天皇に献上した所、景行天皇はこれを大いに讃えて彼を膳大伴部かしわでのおおともべへと任命しました。

そして彼の子孫は安房国あわのくにの長としてこの地を支えてく事になるのでした。

景行天皇やヤマトタケルについては↓

創建

高家神社の創建についてはハッキリしていませんが、平安時代の神社一覧表である『延喜式神名帳えんぎしきしんめいちょう』には「安房国朝夷郡 高家神社」として記されていた事が分かっています。

江戸時代

その後、江戸時代初頭(1620年)現代の地に移転され、1819年に「高家神社」として正式な社号が確定し、京都の吉田御所に認許を受けたという記録が残されています。

境内のみどころ

参道

参道では本殿まで森林の中を階段を上って参拝します。

茅葺き屋根の拝殿・本殿

白い玉砂利の参道を進むと、茅葺屋根の拝殿が見えてきて、凛とした雰囲気に心が落ち着きます。

庖丁式(ほうちょうしき)

5月17日・10月17日・11月23日の年3回、宮中の儀式を再現した「庖丁式」がここで行われています。烏帽子・直垂を身にまとった庖丁奉仕者が、鯉・真鯛などを手で触らずに包丁と真魚箸だけで鮮やかに捌く技を見ることができます。

庖丁塚(ほうちょうづか)

境内には使われなくなった庖丁を供養する「庖丁塚」があり、料理上達を願う人向けのお守りも人気です。

アクセス

所在地 千葉県南房総市千倉町南朝夷164
電話番号 0470-44-5625
御朱印 あり
営業時間 9:00〜17:00
アクセス JR内房線「千倉駅」よりバス バス停「高家神社入口」を下車
HP 公式サイトを見る
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